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2018年医療実績

はじめに

 箕面レディースクリニック(MLC)は2005年5月の移転新規開院から14年たちました。開院当初よりホームページ上で毎年の医療実績の公開と全部門の活動内容も交えたフルカラー年報を発刊しています。 (最新第13巻 小児科10周年!は、院内無料配布中です。本年号は11月発刊予定です。) 特に医療、事務、サービスの全部門が毎年企画する診療や育児に役立つ特集企画はホームページでのダウンロード可能です。
 さて、開院13年目(2018年5月から2019年4月まで)平成最後の分娩・手術のデータを公開します。
分娩数は少子化の影響もあり、今年度は開院以来初の大幅減少になりました。
ですが、今後も数にこだわらず、ひととひとのつながりを最優先した分娩をご提供できるよう職員一同精進してまいります。新しい命の誕生には様々な形があり、その選択肢を広げるために4月より麻酔科医による無痛分娩も安全性を向上させた体制で再開しました。
 令和の新時代が始まりましたが、MLCは選んでいただいた全ての方の家族史の1ページを全てのスタッフで大切に豊かにして届けたいとの開院以来の変わらぬ思いを原動力に一歩一歩すすんで行きたいと思います。

(文責 小西光長)

分娩統計

1.分娩数

13年目である本年は965件(双胎5件含む)でした。
少子化がすすむ情勢もあり、開院以来初の大幅減少となりました。ですが、今後も数ではなく安全かつひととひとのつながりを最優先した分娩がご提供できるよう職員一同精進してまいります。その結果の一端が、わずかに6.2%という元来低い当院の帝王切開率のさらなる減少が実現できたと考えています。この4月より無痛分娩もより安全性を向上させて再開しました。令和の時代もみなさまの大事な家族史の1ページを大切にお届けしたいと考えています。

  • 分娩数 グラフ1
  • 居住地域 グラフ2 妊婦さんの居住地域は箕面市が44%、池田市と豊中市を合わせると計36%でした。
    今後も北摂地域を中心とした患者様の母子医療に貢献できるように頑張りたいと思います。
  • ご紹介患者数 グラフ3 初診時から当院に妊婦健診に来ていただいた方は 59.8%であり、24.4%の方が近隣の先生方からご紹介でした。
    妊婦健診は妊婦さんのご希望により、ご紹介いただいた先生方の診療所で、そして夜間や休診日は当院にかかっていただいています。
    ご紹介いただきました先生方のご期待を裏切らないよう頑張りたいと思います。

2.分娩全体概要(965分娩(双胎5分娩含む))

  年齢 出産回数
(今回含む)
分娩週数 児の出生体重
平均 32歳9か月 1.80 39週3日 3046g
最小 18歳 1 34週2日 1658g
最大 47歳 6 41週6日 4412g

3.分娩時刻

じつに経膣分娩の42.4%が夜間に生まれます。夜間も皆様のメモリアルかつ大事な一時ですので、医師、助産師、看護師一同笑顔でお迎えいたしますので安心してください。

4.児の性別

5.初産婦と経産婦の比較

例年とほぼ同様の結果で、分娩週数は大きな違いはありませんが、分娩所要時間が初産婦さんの平均12.7hrに対し経産婦さんは6.9hrで短い結果でした。
初産婦さんの場合は外来での体重管理や運動などの指導を守られた方が比較的短い時間で産めていると思いますので頑張ってください。

  人数 年齢 分娩週数 平均体重 分娩所要時間
(経膣分娩のみ)
初産婦 398 31歳
7ヶ月
39週5日 3014g 12.7時間
経産婦 567 33歳
9ヶ月
39週2日 3073g 6.9時間

6.分娩様式

帝王切開は60例(全体のわずかに6.2%)でした。19%前後と報告される全国平均に比較して極めて低率でした。今後も医師、助産師、看護師が一丸となって自然な経膣分娩をめざしたいと思います。
そのうち予定帝王切開40例(全体の3.9%)の適応について表にしてみます。

  • 分娩様式
経膣分娩 905
予定帝王切開 40
緊急帝王切開 20
965
  • 予定帝王切開適応
    既往帝王切開(帝王切開希望) 28
    骨盤位 7
    双胎 1
    前置/低位胎盤 1
    子宮筋腫核出術後 3

予定(選択式)帝王切開の適応は既往帝王切開後の反復帝王切開が最も多く、ついで骨盤位(逆子)でした。また、症例により、小児科医とさらに麻酔科医と輸血の準備の上で行えた帝王切開もありました。
今後もクリニック一丸となり安全な分娩をめざしていきたいと思います。

7.TOLAC(既往帝王切開後の経膣分娩トライアル,VBAC)

2019年10月よりTOLACの患者様の新規取り扱いを一時休止いたします。

既往帝王切開後の妊婦さんが、経腟分娩トライすることを TOLAC(以前はVBACとも)と言います。ちなみに VBACは、現在ではTOLAC成功した場合を言います。このTOLAC(かってのVBAC)は著明なハイリスク分娩で、特に1/100~1/200(1~0.5%)に発生する予測困難な子宮破裂では母児の生命も脅かされます。日本産婦人科学会ガイドラインではTOLAC全体での新生児仮死は2.2%、死亡率は0.5~0.6%とされています。一方、ユニセフが発表した日本の2017年新生児死亡率は世界1位で0.09%です。そのため当院が日々の診療で、緊急搬送をお願いする高次医療機関の多くも予定帝王切開となっています。これまで当院では十分にハイリスクであることを説明した上でご希望があればTOLACをしていました。TOLAC自体には特殊な医療技術は必要ありませんが、高次医療機関でも予定帝王切開がなされる最大理由は、子宮破裂という超緊急事態発生時に、迅速な大量輸血や子宮摘出までも含めた高度手術体制と母児の高度救急救命体制が完全には整えられないからです。当院においてもこの超緊急医療への体制向上のために2019年10月よりTOLACの患者様の新規取り扱いを一時休止することにいたしました。
⇒TOLAC中止について詳しくはこちら

手術統計

  • 手術件数(流産手術、人工妊娠中絶除く) グラフ 手術件数は101件でした。
  • 手術内容 表
      件数
    帝王切開術 60
    子宮頚管縫縮術 37
    円錐切除 1
    他婦人科手術
    (流産手術および人工妊娠中絶は除く)
    3
    101

内容は当院の性格上、帝王切開が予定と緊急をあわせ60例で手術件数の59.4%をしめていますが、これは当院の分娩のわずか5.8%(全国平均は19%前後)です。予定帝王切開では麻酔科医が術後の痛みを抑えた方法で行うため、我々産科医が通常行う方法よりも楽であったとの声を多くいただいています。また特筆すべきは緊急帝王切開が、20例と全分娩のわずかに1.9%であり、開院以来の信条である産科・小児科・麻酔科医師、助産師、看護師が一丸となった安全な経膣分娩の追求の結果と思っています。

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